先日、デンマーク出身の動物行動学のスペシャリスト ヴィベケ・リーセ氏のセミナーに行ってきました。
ヴィベケ・リーセ氏の「犬を読む力」「犬を観察する力」は世界的に評価が高く、ドッグトレーナー向けの書籍も数多く出版されています。
参加したのは「犬を読む力」というセミナーで内容は犬のボディランゲージについてです。
その内容を一部ご紹介します。
セミナーでは犬の気持ちを読み取るために見るべきポイント(目、耳、口・・・)とその形状と意味について説明してくださいました。
以下その内容です。(一部セミナー以外の内容も含んでいます)
●目
目を大きく見開く=興味、集中、警戒
目を細める=弱気、降参
まばたき=友好的、ストレス
黒目が大きくなる=ストレス
●耳
耳の間隔が狭まる=興味、集中、警戒
耳を後ろに引く=不安、謙虚、甘え
●鼻
マズルの皺=威嚇、降参、不安
●口
口角が後方上部に引かれ口が開いている=リラックス、嬉しい
口角が短い=興味、集中、警戒
口角が長い=不安、甘え
歯をむき出す=威嚇
●体の重心
前に重心がかかっている=強気
後ろに重心がかかっている=弱気
●体全体の緊張感
力が入っている=緊張、興奮
力が抜けている=リラックス
●しっぽ
しっぽの位置が高い=強気
しっぽの位置が低い=弱気、リラックス
しっぽを振る=嬉しい、興奮、甘え、懇願、緊張
しっぽを股に巻き込む=恐怖
●その他
首を持ち上げる=威嚇
背中を向ける=友好的
背中の毛が立つ=威嚇、恐怖、不安、痛み(お尻に近い部分)
ボディランゲージを読む時のポイントは、一部だけを見ずに体全体を見て判断することです。
まずは愛犬の日々の様子を観察してみましょう。
セミナーでは「カーミングシグナル」については触れませんでしたが、犬の気持ちを理解する上でカーミングシグナルもとても重要です。
カーミングシグナルは相手(犬、人)に対して敵意がない、相手に集中していないというボディランゲージです。またこのボディランゲージは自らのストレスを軽減しようとする時にも発します。
上記のボディランゲージの「まばたき」「目を細める」「背中を向ける」などはカーミングシグナルです。
過去のブログでうちの犬(ゆず)のカーミングシグナルについて記載しています。
ご興味のある方はこちらをご覧ください。
ヴィベケ・リーセ氏は30年以上様々な動物の研究をされた方で私の憧れの存在です。
1時間の短いセミナーでしたが受講することができて嬉しかったです。